平清盛ゆかりの地。神戸、京都、三重、広島へ。

厳島神社(広島県廿日市)

ここでは日本三景のひとつであり、平清盛が厚い信仰をよせたことでも知られるゆかりの地、厳島神社を訪ねます。

平清盛が信仰した厳島神社の総本山

厳島神社厳島神社は、宮城の松島、京都の天橋立と並ぶ日本三景のひとつであり、1996年にはユネスコの世界文化遺産にも登録されています。およそ1400年の歴史をもち、日本全国に約500社ある厳島神社の総本社でもあります。文献によれば、811年にはすでに存在していたそうです。

そして平安時代後期、平清盛はこの厳島神社と深く関わりを持つようになります。久安2年(1146)、29歳の時、安芸守としての任に就いた清盛は、瀬戸内海の制海権を手中にし、交易によって莫大な利益をあげました。

同時に、精神面でも厳島神社を深く信仰するようになり、現在の寝殿造りの姿は清盛の命令によって造営されたと伝わっています。その理由として『平家物語』には、清盛が夢枕で「厳島の宮を造営すれば、必ずや位階を極めるであろう」とのお告げを聞いたというエピソードが残されています。

また、清盛は鎧甲冑や刃剣類、その他多くの美術工芸品を厳島神社に奉納したことでも知られていますが、これは京の文化を宮島にも移管するという狙いがあったそうです。

そのなかでも、国宝中の国宝として名高いのが「平家納経」です。平清盛自筆の第1巻願文を筆頭に、平家一門の写経計33巻からなり、喜びと感謝を厳島の神に奉げるために厳島神社へ奉納したとされています。なお、宝物館にはレプリカが展示されており、本物も年に2回公開されています。

そんな清盛に対する島の人々からの敬意の現れとして、1954年には清盛の霊を祭った清盛神社も創建されました。厳島神社の北西に位置していますが、意外とそ認知度は低く、歴史ファンからすれば残念です。ぜひ足を運んでみることをおすすめします。

京都御苑内の「厳島神社」

ではここで、日本各地に点在する「厳島神社」のうち、とりわけ清盛とゆかりの深い京都御苑内(京都市上京区)にも触れましょう。全国にある厳島神社は、言うまでもなく広島県廿日市市の厳島神社を総本社として各地へ遷座されたものです。

そのなかの一つ、京都御苑内、堺町御門西の九条池の中島にある「池の弁天さん」と親しまれている厳島神社は、清盛の母の霊を合祀したのが起源とされています。

本来の配祀神は平清盛の母の霊であったものの、後に著名なその姉(清盛の伯母)の祇園女御に変えられたとの説が有力です。

 
平清盛ゆかりの地~平家の栄華をたどる~